ビリルビン 上昇。 総ビリルビンが高い場合

薬剤性肝障害

ビリルビン 上昇

ビリルビン(: Bilirubin)は、(以前はヘマトイジン hematoidin、類血素 とも言われた)黄色のの通常の物である。 ヘムはの構成物であり、の主要構成物の一つである。 ビリルビンは、またはから排出され、異常な濃度上昇は何らかのを指し示している。 ビリルビンは、の黄色の原因物質であり、により黄色く変色が起こる原因物質である。 ビリルビンは、の数種の植物からも発見されている。 化学 [ ] ビリルビンは、4つの環()を有する開環したチェーン状の構造を有している。 においては、4つのピロール環は環と呼ばれる大きな環に繋がれている。 ビリルビンは、光を吸収するために類で利用されていると大変良く似た構造をしている。 この色素は植物で光を吸収するのに利用されている。 これらの物質は、4つのピロール環を有する開環したチェーン状の構造を有している。 他のと同じように、光に晒すとビリルビンのがする。 この性質を利用してに光線療法が施されている。 光を照射したビリルビン異性体は、光を照射していないものより水溶性が高くなる。 ビリルビンののについて誤った構造を掲載している教科書や論文がいくつか認められる。 機能 [ ] ビリルビンは、緑色のでヘム代謝物の一つであるがの働きによりされて生成される。 ビリルビンが酸化されると再びビリベルジンになる。 このサイクルは、ビリルビンの潜在的な抗酸化作用を示唆しており、ビリルビンは内において抗酸化の生理作用を担っているのではないかという仮説が立てられる。 代謝 [ ] 非抱合型ビリルビン [ ] 赤血球はで生成され、古くなったり損傷を受けた赤血球はで分解される。 も分解され、がに分解されるようにヘムも分解される。 脾臓の(細網細胞)でヘムは非抱合型ビリルビンへと分解される。 非抱合型ビリルビンは水に溶けない。 それゆえと結合して肝臓へと送られる。 非抱合型ビリルビンは、間接ビリルビンとも呼ばれている。 抱合型ビリルビン [ ] 肝臓においてによりビリルビンはグルクロン酸のを受け、水に溶けるようになる。 抱合型ビリルビンはほとんどが胆汁の一部となって小腸に分泌される。 抱合型ビリルビンの一部は大腸に達し、腸内細菌の働きにより還元されてに代謝される。 ウロビリノーゲンはさらに還元されてになり、別の部位が酸化されて最終的にはになる。 このステルコビリンはの茶色の元である。 ウロビリノーゲンの一部は再吸収されて、分子中央のが酸化されて黄色のとなりから排泄される。 抱合型ビリルビンは、直接ビリルビンとも呼ばれている。 尿中 [ ] 一般的に尿からは非抱合型ビリルビンは排泄されない。 肝臓機能が損なわれるか胆汁分泌機能が障害を受けたとすると、抱合型ビリルビンは肝細胞からあふれ出し、尿から排泄され、尿は黒っぽい琥珀色となる。 尿中の抱合型ビリルビンの存在は医学的に検査することができ、尿中ビリルビンの増加を意味している。 、赤血球の破壊の増加、血中の非抱合型ビリルビンの増加等の原因によりこれらの現象が起こる。 非抱合型ビリルビンは水に溶けないため、尿中のビリルビンの量は増加しない。 肝臓や胆汁分泌に問題がないため、過剰な抱合型ビリルビンは通常の過程(抱合、胆汁分泌、ウロビリノーゲンへの代謝、再吸収)から発生し、尿ウロビリノーゲンの増加として表れることになる。 尿中ビルビリンの増加と尿中ウロビリノーゲンの増加の間の相違は、これらのシステムの様々な病気の判別に役立つ。 代謝経路 [ ] ビリルビンはの分解中間体である。 ヘムの分解は、中のによって開始される。 このマクロファージは、循環中の古くなったり損傷を受けたを取り除く。 最初の段階で、ヘムは、(HMOX)によりに分解される。 ヘム分解は、DNAや脂質を損傷させる有害なを速やかに解消するための反応で、種の保存のためにの過程で獲得されたものと考えられる。 つまり、が遊離したヘムにより発生したにさらされるとヘムを分解代謝するヘムオキシゲナーゼ1が極めて速やかに導入されることとなる(下図参照)。 その理由は、細胞は遊離ヘムによる酸化ストレスを迅速に解消するためにヘムを分解する能力を指数的に増加させなければならないからである。 これは、遊離ヘムによる悪影響を迅速に回避するための細胞の自衛反応であろう。 肝臓では、ビリルビンがと結合してより水に溶けやすいものとなる。 この反応は-グルクロン酸 UDPGUTF によって媒介される。 は、のグルクロン酸を外し、さらにビリルビンをへと還元させる。 ある程度のウロビリノーゲンは、に吸収され、体内でに運ばれ、としてされる。 残りのウロビリノーゲンは、を経てウロビリノーゲンの両端のピロール環が還元されて無色のが生成され、さらにステルコビリノーゲンが酸化されて分子中央のが化してしての茶色の元となるが生成されて大便とともに排泄される。 新生児では血液が充分に発達しておらず、ビリルビンが脳間質に自由に移動できるため新生児高ビリルビン血症のが発現するが、ある程度成長すると血中のビリルビンの濃度増加に対して抵抗力を持つようになる。 特定の慢性疾患の状況下での発生はさておき、新生児は抱合型ビリルビンを腸内に排泄して解毒する腸内細菌を欠いているため(大人に比べて新生児の大便の色が薄い大きな理由でもある)、新生児では一般的に高ビリルビン血症のリスクが高い状況にある。 抱合型ビリルビンは酵素により非抱合型ビルビリンに分解されるが、その大部分はによって再吸収される。 上記のような毒性を有する一方で、適正なレベルのビリルビンには、やによるストレスからを保護しているという可能性が指摘されている。 血液検査 [ ] 総ビリルビン [ ] ではビリルビン全体の量(直接ビリルビンと間接ビリルビンの合計)を総ビリルビン total bilirubin, T-Bil という。 直接ビリルビン [ ] 水溶性の抱合型ビリルビンを直接ビリルビン(direct bilirubin, D-Bil, 直ビ)という。 総ビリルビンのうち、水溶性の抱合型ビリルビンはグルクロン酸抱合でできるによって直接測定できる。 間接ビリルビン [ ] 脂溶性の非抱合型ビリルビンを間接ビリルビン(indirect bilirubin, I-Bil, 間ビ)という。 検査では可溶化を要する。 測定と算出 [ ] 通常はT-Bilと直接ビリルビンのみを測定し、間接ビリルビンはT-Bilから直接ビリルビンを差し引いて算出する。 血中のT-Bil濃度が高い病態を高ビリルビン血症、血中の直接ビリルビン濃度が高い病態を高直接ビリルビン血症、血中の間接ビリルビン濃度が高い病態を高間接ビリルビン血症という。 8 直接ビリルビン 直ビ 抱合型 水溶性 なし 〜0. 2 なお、では、ビリルビンは基本的に排泄物であるので適正な血中濃度というものはないが、いくつかの成人での血中濃度範囲例を下表のように示している。 1—17. 0 0. 2-1. 9, 0. 3—1. 0, 0. 1-1. 2 直接ビリルビン 1. 0—5. 1 0-0. 3, 0. 1—0. 3, 0. 1-0. 4 出典 [ ]• Cary Pirone,J. Martin E. Quirke, Horacio A. Priestap, and David W. Lee 2009. Chem. Soc. 131 8 : 2830. 2007年8月14日閲覧。 Proc. Natl. Acad. Sci. 99 25 : 16093—8. Liu Y, Li P, Lu J, Xiong W, Oger J, Tetzlaff W, Cynader M. 2008. Immunol. 181 3 : 1887—97. 2010年1月14日閲覧。 2007年8月14日閲覧。 関連項目 [ ]•

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総ビリルビンが高い場合

ビリルビン 上昇

尿ビリルビンとは? ウロビリノーゲン同様に、 赤血球中のヘモグロビンが代謝されてできる物質です。 ビリルビンは肝臓で処理され、間接ビリルビンから直接ビリルビンとなり、胆道から胆汁として腸管に排泄されます。 ですので、正常ですと尿からビリルビンは検出されないのです。 ところが、 胆道に閉塞などがあれば、直接ビリルビンが胆道から排泄されなくなります。 排泄されない直接ビリルビンは、血中にあふれてきて、腎臓から尿中へ排泄されることになります。 これが尿へビリルビンが出てくる機序になります。 ですので、尿検査でビリルビンを調べる目的は、基本的に、 肝臓や胆道系疾患のスクリーニングとして行われます。 2種類あるビリルビン ちなみに、ビリルビンには上のように間接ビリルビンと直接ビリルビンがあり、これらを合わせて総ビリルビンと言います。 つまり• 総ビリルビン=間接ビリルビン+直接ビリルビン ということですね。 間接ビリルビンは、腎臓からは排泄されず、 尿中ビリルビンは、直接ビリルビンのことを意味します。 関連記事) 尿ビリルビンの基準値は? 検査は一般的に、 試験紙法(ジアゾ反応)という定性法が用いられます。 健常者なら尿中ビリルビンは検出されないので、 陰性ならば問題がなく、正常(基準)としています。 ですので、考えられる病気としては、以下のようなものがあります。 肝障害• 肝内胆汁うっ滞• 肝外胆汁うっ滞(閉塞性黄疸) 肝障害では、・・原発性肝炎・高濃度うっ血性心不全・などが原因となります。 閉塞性黄疸では、(中でも総胆管結石)・胆嚢胆肝炎・膵頭部癌などが原因となります。 関連記事) 尿ビリルビンの検査をする上での注意点は? 尿ビリルビンは、光や酸化剤、重金属や高温、長時間室温で放置すると成分が変化してしまいます。 例えば、酸性化で発色するビリジウムのような薬物の代謝物によって偽陽性となってしまうこともあるのです。 そのため、 新鮮な尿(1時間以内の尿)を用いて検査を行う必要があります。 参考文献:今日の臨床検査 2011ー2012 P33 参考文献:最新 尿検査 その知識と病態の考え方P63〜67 参考文献:よくわかる検査数値の基本としくみP114・115 最後に カテゴリー• 141• 103•

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直接ビリルビン 高値

ビリルビン 上昇

間接ビリルビンは寿命を終えて分解された赤血球の中のヘモグロビンが変化してできた物質で、血流にのって肝臓へ入り、蛋白質と結合すると直接ビリルビンになります。 通常、直接ビリルビンは胆汁の成分として肝臓から分泌され、胆嚢に貯められています。 次に、胆嚢から胆管を通って十二指腸に送られ、小腸を経由して大部分は腎臓から尿に、大腸から便に含まれて体外に排出されます。 血液中のビリルビンが増加すると眼や皮膚が黄色くなり、黄疸と呼ばれます。 黄疸では総ビリルビンだけでなく、間接・直接ビリルビンのいずれが増加しているかも病態解析の重要な指標となります。 直接ビリルビン優位の黄疸 肝細胞で取り込まれ処理されたビリルビンの排泄障害によって起こります。 肝臓に炎症等の原因がある場合と胆管が詰まることで生じる閉塞性黄疸に大別されます。 間接ビリルビン優位の黄疸 肝臓に取り込まれる前のビリルビンが増加する病態で、赤血球の破壊が亢進してビリルビンの産生が過剰となることが主な原因です。 総ビリルビン軽度上昇(2. 24時間絶食すると1. 3〜2. 2倍程度上昇することが報告されています。 また薬剤による影響として蛋白同化ステロイド、エストロゲン、経口避妊薬、リファンピシン等はビリルビンを上昇させます。 逆に副腎皮質ホルモンやフェノバルビタール等はビリルビンを低下させます。 長時間の空腹や常用薬の影響が考えられる場合、食事後もしくは薬剤を中止してから1週間後に再検査します。 表.黄疸を示す疾患 主な疾患・病態 直接ビリルビン優位 急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝癌、アルコール性肝炎、薬剤性肝障害、 肝膿瘍、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、閉塞性黄疸、敗血症、 体質性黄疸の一部 間接ビリルビン優位 溶血性疾患、新生児黄疸、体質性黄疸の一部 〔参考〕 ・臨床検査データブック、医学書院 ・薬剤師のための臨床検査の知識、じほう.

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