ザンビア 中国。 コロナ禍の中、中国がアフリカの植民地化を狙う 一帯一路を断念させるには?

│ジンバブエ│歓迎されなくなった中国企業

ザンビア 中国

「ザンビアはすごく住みやすいよ。 中国では仕事がなかなか見つからなかったんだけど、ここにはたくさん仕事がある」。 ザンビアで行きつけの美容院で働く中国人は言う。 彼の名前はRyo。 今年で25歳になる。 Ryoという名前は、ザンビア人が発音しやすいようつけた。 彼は英語がほとんど話せない。 私たちはスマホの翻訳アプリを使いながらコミュニケーションをとっている。 ザンビア人と私では髪の質が違う。 ローカルの床屋に行くとバリカンで坊主にされてしまう。 中国人が経営する床屋は非常にありがたい。 2年前、Ryoは中国で美容師になるためのトレーニングを終え、仕事を探していた。 そんな時、友達の1人から連絡が来た。 「ザンビアで働かないか」。 彼は友人に言われた通り、中国語で必要な書類を記入した。 後は、仲介会社が航空券やビザ、現地での住居手配などすべてやってくれたという。 現在は門で区切られた高級住宅に6人の中国人仲間と住んでいる。 平日は毎朝8時頃に運転手が迎えに来て、それぞれ別の職場に届ける。 17時には仕事が終わり、同じ運転手がそれぞれの職場を回りピックアップして家まで送り届ける。 ご飯は町中にある中華料理屋で食べることが多いようだ。 JCSという中華食材を専門に扱うマーケットもあり、母国にいる時と何ら変わらない生活を営んでいる。 「今はお金を貯めているんだ。 いつか中国に帰って自分の美容院を持ちたい。 子供は3人ほしいな」。 現在ザンビアには10万人を超える中国人が滞在していると言われている。 600社を超える中国企業が拠点を設けており、その合計投資額は38億ドルにのぼる。 昨年度の中国からザンビアに対する直接投資は3億2千7百万ドル。 南部アフリカのハブを目指し建設が進む巨大な空港。 最先端の脳外科・心臓治療・移植センターを兼ね備えた病院。 750MWの発電力を持つKafue Gorge水力発電所。 生活に欠かせないインフラの建設が中国によるサポートの下、ものすごい勢いで進んでいる。 中国人のアフリカ進出を支えているのはなんだろうか。 中国人の海外への流れは19世紀に加速した。 1819年、シンガポールの開発を本格化させた大英帝国は安価な労働力を求めていた。 1840年、アヘン戦争で中国を倒し南京条約を交わしたことで大量の労働者を中国から獲得するようになった。 シンガポールにおける当時の中国人は社会の底辺にいた。 半ば奴隷として扱われていたのだ。 そんな過酷な環境の中で、独自のコミュニティや文化を築き上げてきた不屈の精神が今の開拓者たちにも宿っている。 話が前後するが、私が行きつけの中国人が経営する美容院には予想以上に多くのザンビア人が来ている。 9月に行った際には3人のザンビア人が椅子に腰かけていた。 カットの金額はK200、1,700円程度だ。 ローカルの床屋に比べると10倍近くする。 1人のザンビア人男性に、「なぜこの美容院に来たのか」と聞いてみた。 「シャンプーが気持ちいいんだよ。 切る前と切った後、ザンビアではシャンプーされることなんてまずないからね。 なんだか特別な気分になる」。 中国人が提供するようなサービスを享受できるごく少数の人とは異なり、大多数のザンビアの人は中国人に対して複雑な感情を抱いている。 彼らは、自分たちは仕事がなくて苦しんでいるにも関わらず、悠々自適な生活を営む中国人を嫌悪している。 街を歩いているときにニーハオと声をかけられることは日常茶飯事だ。 街中でたむろしている人々の多くは、アジア人=中国人だと考えている。 私も中国人と誤解され、非常に侮蔑的な扱いを受けたことがある。 研究の打ち合わせのため、ザンビア大学医学部の女子学生と街を歩いていた時のことだ。 隣を走っていた車がいきなり停まり、窓が開いた。 中に座る男たちが私に向かって何やらものすごい険相で叫んでいた。 後で内容を学生から聞き、耳を疑った。 「中国人、俺らの女を汚すんじゃね」。 なぜ、一部のザンビア人はここまで中国人を毛嫌いするのだろうか。 考えられる一つの理由は、外部要因に責任を転嫁する人間の習性だろう。 今年の大干ばつは経済活動を著しく停滞させた。 その原因を外国のせいにしたがる。 二つ目の理由は中国企業による過酷な労働現場にあると考えられる。 タクシーに乗った際に運転手から案の定、ニーハオと声をかけられた。 彼は以前、中国人が現場監督を務める道路工事に従事していた。 「朝から晩まで、日曜日以外はずっと働いた。 炎天下の中、ひたすらスコップでセメントをかき混ぜてた」。 職にありつけたことには感謝しつつも、同じ仕事をしている中国人労働者とあまりにも扱いが違うこと、給料に差があることが耐えられなかったようだ。 ザンビア人の感情が爆発し、中国人排斥運動が起きることもしばしばある。 昨年11月にはザンビア国営企業で天然資源の管理や輸出を行うZAFFICOが中国企業に買収されるという噂が流れ、コッパーベルト州のキトウェで暴動が起きた。 暴徒は中国人が経営する店に押しかけ、窓ガラスを割り商品を盗んだ。 ZAFFICOの売却は単なる噂でしかなかった。 中国のアフリカ進出を支えるものは、人々の図太い精神だけではない。 大国の利害も大きく関係している。 中国とザンビアの結びつきは、今から42年前、1967年まで遡る。 ザンビアからインド洋に面するタンザニアのダラエルサラームを繋ぐ鉄道路線、タンザン鉄道建設プロジェクトだ。 イギリスから独立して4年、当時のザンビアは困窮していた。 ザンビアの経済を支えているのは鉱物資源である。 特に、コッパーベルトと呼ばれる地帯では銅が豊富に産出する。 2015年における国家収入の28%は鉱山関連事業からだった。 2019年10月の輸出金額の8割は銅関連商品である。 内陸国であるザンビアにとって、資源の輸出経路を確保することは死活問題だ。 最も一般的なルートは、ザンビアから南下し南ローデシア(現在のジンバブエ)を経由して南アフリカの港から輸出することだった。 1965年、事態は急変する。 南ローデシアのイギリス植民地政府首相、イアン・スミスが、本国の意向を無視して一方的に独立を宣言。 南アフリカと同様にアパルトヘイト政策を実行したため、1966年12月、国連は経済制裁を決議。 これにより、南ローデシアを経由する輸出路が実質的に使えなくなった。 そんなときに手を差し伸べてくれたのが中国だった。 ザンビアとタンザニアに無利子で計4億320万ドルの借款を与え、合計5万人に及ぶ中国人技術者や労働者、医師などを派遣、全長1,860.5Kmに及ぶタンザン鉄道を建設した。 当時の中国は、自然災害や国共内戦を終え、疲弊していた。 なぜ、このようなときに大規模援助事業を行ったのだろうか。 そのヒントは、国連における代表権を巡った中華民国との争いにある。 1945年、第二次世界大戦に勝利した蒋介石率いる中華民国は、国連安全保障理事会の常任理事国になった。 だが、翌年より勃発した国共内戦により中華民国の影響力は低下。 1949年より、中華人民共和国は中華民国に代わる代表権を求めて国連に提起を続けた。 国連における決議では、浮動票である第三諸国をいかに巻き込むかがポイントになる。 ザンビア・タンザニアへの支援も票獲得目的だったのだろう。 実際に、1971年のアルバニア決議において中華人民共和国の代表権は認められ、中華民国は国連を脱退することになった。 ザンビア・タンザニアは決議案の提案国に名前を連ねている。 国家の利害の下、住民は蚊帳の外に置かれる。 これが国際援助の裏の顔だ。 日本も例外ではない。 第七回アフリカ開発会議(TICAD7)において日本はザンビアへ300万ドルの無償資金協力を決定した。 お産時に使用するヘルスケアキットの購入に充てられるようだ。 8月31日、この一件を報道したZAMBIA DAILY MAILの記事で見逃しがたい1文が掲載されていた。 「Mr. Abe asked Zambia to support a Japanese candidate for the position of Judge at the United Nations(安倍首相はザンビア政府に対して国連判事の日本人候補に投票するように依頼した)」。 今後、ザンビアと中国の関係はどうなっていくのだろうか。 現在ザンビアで空港を建設してる中国国営企業、中国航空工業集団有限公司(AVIC:Aviation Industry Corporation of China, Ltd. )のマネージャーとたまたまバーで知り合った。 彼は非常に戦略的だった。 「これまで中国企業は確かに中国の利益を最優先にしてきた。 でも、それだけでは事業がうまくいかないことも分かってきた。 最近は地域の学校とか病院にたくさん支援をしている。 そっちの方が長期的な関係を築けるからね」。 その翌日の新聞で、AVICがコッパーベルト州にある学校にカバンやノートを寄付したことが取り上げられていた。 中国によるアフリカ開発には賛否両論ある。 過酷な労働環境など、現地人の人権がないがしろにされていることも事実だ。 多額の借款で相手国を負債まみれにし、要衝を借用する手法も批判されている。 実際に中国の援助で建設されたスリランカのハンバントタ港は中国国営企業へ引き渡された。 スリランカ政府が借金の返済に窮したからだ。 このような例は続出している。 しかし、中国の強みは「とにかくやってみること」だ。 1800年代から続く屈強な精神と現地での独自のコミュニティがそれを支えている。 各地に縦横無尽に張り巡らされたこれらの有機的なネットワークと国家の利害が絶妙に協働している限り、中国によるアフリカ進出は止まらないだろう。

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コロナ禍の中、中国がアフリカの植民地化を狙う 一帯一路を断念させるには?

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東側のインド洋に面するタンザニアを出発した旅客列車が同日、西側の大西洋沿いのアンゴラに到着した。 中国の中新網の報道によると、鉄道が大陸を横断するのは初めてという。 鉄道の開通により、ヒトとモノの移動が活発になりそうだ。 鉄道はタンザニアのダルエスサラームと、アンゴラのロビトを結び、総距離は4千キロメートル超。 1970年代に完成したタンザニアとザンビア間の鉄道が、近年復旧されたアンゴラとコンゴ民主共和国を結ぶ鉄道と接続するようになった。 いずれの工事も中国が支援した。 アフリカでは近年、中国が支援する鉄道の開通が相次いでいる。 東アフリカでは、ケニアの首都ナイロビと貿易港のモンバサを結ぶ高速鉄道が17年に完成した。 エチオピアの首都アディスアベバとアデン湾に面する要衝ジブチを結ぶ鉄道も運行している。 西側ではナイジェリアの首都アブジャとカドゥナを結ぶ路線が16年に開通した。 アフリカでの鉄道などインフラ整備は、中国の習国家主席が進める「一帯一路」構想の一つだ。 完成した鉄道を軸に、今後も中国は鉄道網を広げるとみられる。 アフリカでは自由貿易圏が7月に発足した。 20年7月から運用を開始する予定で、各国は9割の輸出入品について関税などを撤廃し、低迷する域内での貿易促進を狙う。 輸送がネックとなり域内貿易は停滞してきたが、鉄道によりアフリカ諸国間の取引の活性化につながる可能性がある。 中国は資金力に乏しいアフリカ諸国の鉄道計画を支援しているが、ジブチやエチオピアなど債務が急増している国もある。 過度な中国への依存を警戒する声も出ている。

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ザンビアで反中デモ 中国融資が経済を圧迫

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6月15日、中国がザンビアの「債務のわな」に捕らわれている。 写真は2018年9月、北京でザンビアのルング大統領と会談する中国の習近平国家主席。 代表撮影(2020年 ロイター) ザンビアは主に4種類の債務を抱えている。 ユーロボンドの発行残高が30億ドル、民間銀行による融資が約20億ドル、IMFや世界銀行など国際機関による融資が約20億ドル、そして中国輸出入銀行や中国発展銀行など、中国国営機関を通じた対中債務が約30億ドルだ。 手数料500万ドルで債務再編アドバイザーを務めることになったラザード にとって、これは平常時でさえ骨が折れる仕事だろう。 その上、米中間の緊張が苦労を倍増させる。 トランプ米大統領は中国債権者の負担が軽くなるのを望まないからだ。 既に50%余りもの債権棒引きが視野に入った民間債権者も、間違いなくトランプ氏の味方をするだろう。 中国がザンビアに債務免除の割合を増やせば増やすほど、自分たちが引き受けなければいけない債務免除の割合が少なくてすむからだ。 この結果、習近平国家主席が派遣する交渉団は、窮地に立たされる。 いつものように秘密裏に事を進めることは期待できそうもないだけに、なおさらだ。 過度に重い条件を要求すれば、銅輸出しか当てのないザンビア経済がしっかりと立ち直れる可能性は低くなり、結果的に債権者の資金回収が脅かされることになる。 4月に広東省広州市でアフリカ出身の居住者を人種差別する事件が相次いだことで、アフリカの長きにわたる友達という中国のイメージは傷ついており、印象悪化に追い打ちをかけることにもなるだろう。 しかし、ザンビアに甘くし過ぎると、中国として最終的に経済的な打撃を被りかねない。 米ジョンズ・ホプキンス大の研究者らによると、中国は2000年から17年にかけて、アフリカ諸国に1460億ドルを融資した。 規模は定かでないが、この大半が未返済だと考えられる。 18年にエチオピアに対して行ったように、中国による債務免除はこれまで、低金利で返済期限を繰り延べる形が主体だった。 しかし、新型コロナウイルス感染の世界的大流行によってザンビアの経済的苦境は増幅されており、そうした中国のやり方では、しのげない状況に至っている可能性がある。 新型コロナ危機により、債務免除という寛容さを示すことの倫理的意義も高まった。 中国がどの道を選ぶか、同国から融資を受けている他のアフリカ諸国は、固唾(かたず)飲んで見守っている。 政府によると、同債務は2018年末時点で113億ドル。 *IMFは新型コロナの感染が拡大する前から、ザンビアの債務返済プロセスは持続不可能になっており、対外債務が返済困難になるリスクは高いと指摘していた。 *中国の対ザンビア債権は29億ドルで、2国間として最大の債権者。 ザンビアに対する民間債権者の債権は51億ドルで、うち30億ドルがユーロ債。 IMF、世界銀行、アフリカ開発銀行など国際機関の債権は合計19億ドルとなっている。 (筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。 本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています) *このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。 このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。 当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。 このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。 ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。 0 : 0• narrow-browser-and-phone• medium-browser-and-portrait-tablet• landscape-tablet• medium-wide-browser• wide-browser-and-larger• medium-browser-and-landscape-tablet• medium-wide-browser-and-larger• above-phone• portrait-tablet-and-above• above-portrait-tablet• landscape-tablet-and-above• landscape-tablet-and-medium-wide-browser• portrait-tablet-and-below• landscape-tablet-and-below.

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