忘れ て もらえ ない の 歌。 舞台「忘れてもらえないの歌」|TBSテレビ:TBS赤坂ACTシアター

忘れてもらえないの歌ここを観て!

忘れ て もらえ ない の 歌

マニアックのとき同様、個人的な懐古文です。 思い出して殴り書きしたものなので読みずらいかと思います。 もちろん台本が手元にあるわけではないので記憶で書いてます。 場面,セリフ等が実際と違う場合があると思いますがご了承ください。 そして長いです。 本当に長いです。 そのため割愛しているシーンもあります。 B29の空襲のシーン 戦争の暗さと失望感と虚無感が伝わる圧巻の場面でした。 その時代にはもちろん生きていないし、生きていた身内もいないので話もほぼ聞いたことがなかったのですごく胸を打たれました。 プロジェクションマッピングすごかったです。 闇市のシーン 鉄山「おかしくて結構!正しい奴も悪い奴もみんな焼き殺された!善悪関係なく平等に人間を焼いていくのを見て俺は思ったぞ!これは好き放題やないと損だって!」 「復興すればするほど…?バカ言うな!どうせまた戦争になる!俺たちは懲りてるがお偉いさんがまた始める。 お偉いさんが始めたことには俺たちは愚痴を言いながらも従う!そういうふうに世の中できてるんだ!」 滝野「家ないんですよね?」 稲荷「今は清洲橋の下で寝泊まりしてます」 滝野「困ったときはお互い様だ!」 稲荷「じゃあ…!」 滝野「俺もそこで寝ていい?」 稲荷「え、あ、、え??」 滝野「ダメ!?」 ガチトーン 良仲「良かったらウチくる?って言われると思ったんだね?」 滝野「ごめん!こっちも宿無し!家族丸焼け!」 ニコニコ 良仲「よく笑って言えますね」 稲荷「…良かったら、橋くる?」 オニヤンマにアピールする馬面含めドラマー3人の動きが日に日に誇張されていく 笑 オニヤンマ「金目当てで嘘つくやつは…目ん玉えぐって尻の穴にぶっ刺すよ!ぶっ刺して抜き差し抜き差しして、それを金玉と交換してこの辺に移植するよ!!」 公演によっていろんなVer. 「ご安心ください!我々普段からレコードを持ち歩くジャズ好きで!証明して見せたいものなんですが何分空襲で楽器が焼けてしまって。 前金をいただければ楽器を揃えてまた戻ってまいります!」と嘘くさい条件を話す滝野くんのセリフを復唱するオニヤンマ ここも公演によっていろんなVer. 「証明?証明?」と滝野くんの服をめくるオニヤンマ 滝野くんの耳元でカウントダウンをはじめる 今度は「はい?」と滝野くんがオニヤンマの耳元で言う いや、あんなんされたら腰抜けるわ。 滝野,稲荷,良仲,瀬田がオニヤンマに楽器がない状態でジャズを披露するシーン。 口でリズム 楽器の真似 をとりだしたときに客席がみんな笑ってまた何か滑稽なことでもするのかと思ったら滝野の歌声で一変。 一気にジャズの世界へ。 何も悲しくないのに涙が止まらなかった。 なんか、歌い方というか声の出し方が俺節のような魂の歌だった。 滝野,稲荷,良仲,瀬田が合流した瞬間ですでに泣いてた。 滝野,稲荷,良仲,瀬田,麻子でバンドの練習をするシーン 稲荷の代わりにサックスを吹こうと試みる瀬田がほんと面白くて 笑 ここで良仲くんが普通にニコニコ笑ってるのが好き。 良仲くん、真面目で無表情だったり怒ってるシーンが多いから。 「私の心には絶望がギチギチに詰まってます!! 」 「いいんじゃないですか!何かしら詰まっていれば。 心はね空っぽじゃ生きていけないですよ。 僕はあの日心が空っぽの人をたくさん見てそう思いました。 心が空っぽになると、誰の声も届かない。 何も目に映らない。 触れても気が付かない。 殴っても傷つかない!人は心に何かを詰めておかないと生きられないと気付きました。 詰めるのは怒りでも悲しみでもいいんです。 心が動くなら空っぽよりずっとマシです。 …ただ、どうせ何かを詰めるなら絶望より希望にしときません?って話です!」 楽譜を手に入れて戻ると馬面こと曽根川がバンドのメンバーに。 みんながひとつになった瞬間がすごく素敵だった。 オニヤンマに手配してもらいに行こうとすると渋る稲荷。 「戦争で死ぬよりマシでしょ!」 「別に殺されないよ!」 稲荷「そんな簡単に言わないでください!戦争は死んだほうがマシな場所でした。 第一、いつまで戦争と比べなきゃいけないんですか!死ぬよりマシだと思わないと生きていけないのは、生きてるうちに入るんですか!」 「うじうじする生き方がしたい」 「どうでもいいことで悩みたい」 必死な時代に生きるみんなの切実な想いがこぼれます。 私が今生きているこの時代はなんて贅沢なんだと考えさせられました。 あんぱんのくだりは最高に面白かったです。 進駐軍のダンスホールのシーン 「なんか甘い匂いがする…」と床を嗅ぐ滝野,稲荷,良仲,瀬田,麻子 「ワックスか、知らねぇのかよ!アメリカ人は床にワックスっていう油を塗るn…なんだよ!俺は虫と喋ってるのかよ気持ちわりぃな!!」 滝野「その黒い飲み物は?」 麻子「あ!醤油じゃない?」 稲荷「身体に悪いですよ。 」 曽根川「ばーか。 滝野くんの「甘いメロディ ララララララ」に何回殺されそうになったか、、、 みんな楽しそう。 音楽って最高。 そんな気持ちでいっぱいになりました。 混みますよ〜、トイレ。 《二幕》 稲荷の夢のシーンからスタート 床屋のお客の 「謙遜するのもいいけど、自分を褒めるのが苦手だと人生疲れるよ」 も良い言葉ですね。 麻子ちゃんは歌姫かと思いきや小学校の先生に。 あぁ、本当にこんな未来が待っていればいいのに。 と思い出した人も少なくないはず 笑 仕立て屋で衣装を作ってもらったバンドのメンバー 滝野くんのチンピラ感増して好き… この頃からみんなの意見がズレていく。 そして滝野くんはそれをどうにかまとめようとする。 その気持ちはすごい伝わるのに全部空回り。 「今のうちに普通のお客から金のとれるバンドにならないと」と滝野が心配した通り、アメリカ軍が日本から撤退することに。 その周りをいつまでも飛んでいたいよ。 」 「喧嘩別れした人間の心には、貴方という人間の破片がチクリと刺さっているんです。 それは相手が元々持っていなかった感情で価値観です。 いつしか破片は相手の心に取り込まれその人の心を豊かにする、と考えればそう悪いものでもないでしょう。 わたし全部自分で決めたことだから。 あのとき焼け野原にいた女が全員体売ってたわけじゃないでしょ。 でも私それ選んだの!誰かや時代にそうさせられたなんて思ってない!戦争なんかなくたって身体で稼いでたかもね。 偉そうにしてる男が涙流して私の身体まさぐるの楽しかったもん!あの時の生きてる実感が時代の戦争のせいだったなんて思いたくないから!!」 このあとに歌うMy Blue Heavenのワンフレーズが重い… 元カフェガルボを買取り歌声喫茶をはじめる滝野 「顔はそこそこなのにらケチ臭いのがね〜」 「でもマスターも昔はバンドで歌ってそこそこ人気があったのよね〜」 「昔ややおモテになった経験があるそうで、今の自分のしょぼくれ具合に気が付かないタイプね〜」 鉄山「一人でよく頑張ったな」 滝野「一人で頑張りたかったわけではないんですけどね 笑 」 鉄山「ここでらみんなを待ってるわけじゃないよな、それはお前ロマンチックがすぎるぞ」 と言われる滝野 一瞬 間を置いて「アハハハ、まさか 笑 」と笑って答える 鉄山「今は警備が手薄な銀行を探してるところだ」 レコードを手に取り、流す滝野 「馬鹿らしくなったんです。 俺がいなくたって音楽は鳴るんです。 そんな当たり前なことも分からないでいきり立ってた。 だから音楽から少し距離を置こうと思ったんです。 」 ギターを売る決意をした滝野 「思い出話はいいんだ。 人生は振り返るときのみが楽しいんだ。 でも、知らないやつと振り返ってどうする。 人生唯一の楽しみを振り返るために楽しい仲間がいるんじゃないか。 でも、帰ってきたいのか分かりません。 」 カモンテ「来たいようにしなとしか言いようがないよ」 滝野「でも!僕がみんなのためになると信じていたことは1度だって理解してもらえたことがなかったんです。 それぞれ滝野についてきた訳を話すメンバー 奮発して買った酒を持ち、店に入るタイミングを見計らう滝野 「全員揃うなら再結成してもいい」 「分かった!まさるを…」 と、そこへ曽根川が 「あ!曽根川さんでもいい?」 「「やだよ!!!」」 マッサー川崎 登場。 キャラ好きです 笑 記者「ほう、みなさん才能がおありで、ちなみに皆さん今は何を?」 「無職です」「売れない詩人です」「売春婦ですお安くしますよ」 記者「で、何を?」 「まあ、一生懸命生きてます」 記者「それはみんなそうです。 で、何を?」 まさる「似てると思ったなら、あの頃の皆さんのように楽しそうに歌っていたからです!皆さん…煌めいてましたから。 」 曽根川からレコードの話を持ちかけられる みんなで初心にかえって曲を作ることに 瀬田がうるさくて稲荷に口を押さえられる 笑 麻子「歌は明るくてもそれを歌わなきゃいられないときの気持ちも大事にしたい」 稲荷「滝野くんみたいな」 滝野「え?」 稲荷「つらいときほど笑ってたから。 君が笑うたびに心配してたよ。 何を押し殺して笑ってるんだろう…って」 滝野「……そんなことないよ」 瀬田「だいぶ間が空いたな 笑 」 曲作りは盛り上がり 滝野「アハハハ」 麻子「笑ってる」 滝野「いや、これほんっとに楽しくて」 麻子「じゃあやっぱり今までは無理してたんだ」 滝野「……そういうわけじゃ」 瀬田「だいぶ間が空いたな 笑 」 発売されたレコードをみんなで聞くことに。 しかし滝野たちが作った曲は収録されておらず。 歌を作ったんです。 でも誰にも聞いてもらえないままの歌になりました。 1度でも光を浴びたなら例えそれが忘れさられても幸せなことだと思います。 僕達の歌は忘れてすらもらえませんでした。 忘れてもらえないの歌。 覚えてすらもらえなかった歌…ですかね。 感想はまた別で書く予定なので、このへんで。

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安田章大の主演舞台『忘れてもらえないの歌』、作・演出は福原充則

忘れ て もらえ ない の 歌

「忘れてもらえないの歌」は、戦中〜終戦直後の東京を舞台にした作品です。 脚本・演出は福原充則です。 1930年代末期、毎晩街に繰り出しては遊んでいた滝野亘、稲荷義郎、良仲一矢は、それぞれの職場から持ち寄った残り物で飲み明かしていました。 そのうち第二次世界大戦に突入し、日本は終戦を迎えます。 戦後の混乱期を生き抜くため、滝野は進駐軍を相手にしたジャズバンド「東京ワンダフルフライ」を結成し日銭を稼ぐことにしました。 進駐軍らアメリカ人を前にして、見よう見まねで始めたジャズから、自分たちのオリジナルを生み出していくストーリーです。 滝野亘を安田章大、稲荷義郎を福士誠治、良仲一矢を中村蒼が演じます。 福原充則と安田章大は、2017年の「俺節」以来の演出・主演でタッグを組みます。 2019年10月15日から30日までTBS赤坂ACTシアター(東京)にて、11月4日から11月10日までオリックス劇場(大阪)にて上演します。 2019年10月15日11月10日まで、TBS赤坂ACTシアター(東京)とオリックス劇場(大阪)にて上演予定です。 脚本・演出は福原充則で、2017年の安田章大主演の舞台「俺節」でも演出を手がけていました。 「俺節」では演技と演出両面で好評を博し、今回のタッグも注目を集めています。 戦中〜戦後の東京を生きる若者たちが、アメリカの進駐軍を前にして手探りで始めたジャズ演奏を披露します。 苦しい生活の中でも音楽が好きな男女が集まり、アメリカ人の前で生きるためにジャズを演奏しつつ自分たちだけの音楽を模索し、また時代の流れにも翻弄されていくストーリーです。 安田章大のほか、福士誠治、中村蒼、佐野晶哉(Aぇ! group)、木竜麻生らが出演予定です。 劇中バンド・東京ワンダフルフライのプロモーションビデオが制作されるなど、音楽面でも注目の舞台となっています。 チケットストリートは「ライブの感動を、すべての人へ」というミッションのもと、コンサート、ライブ、演劇、スポーツなど、興行チケットの安全な取引を仲介しています。 日本最大級の公演チケット売買(二次流通)サービスです。 代金のお支払いからお届けまでを事務局がサポートし、チケット詐欺にあう可能性はありません。 チケット掲示板やオークションなどより安心・安全です。 また「安心プラス」オプションを使えば、偽物や偽造チケットの心配もありません。 公演中止や主催者都合で入場できなかった場合も返金いたします。 Icons made by , , from is licensed by• 東京都公安委員会 許可番号:302171104982号• All Rights Reserved.

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忘れてもらえないの歌は忘れられない

忘れ て もらえ ない の 歌

「忘れてもらえないの歌」の大阪公演を観劇してきました。 感想文を書こうと思いながらも二週間が経って、観劇した直後は鮮明だった記憶が少しずつ朧げになってきました。 単純に私の記憶力の問題でもあるけど でも、あまり鮮明すぎる記憶の中では、うまく自分の中で言葉に変換することができなかったから、「忘れてもらえないの歌」で、忘れられなかったことを、感想文として綴って行こうと思う。 「忘れてもらえないの歌」は、ずっしりと重い舞台でした。 それは、戦中から戦後という混沌とも呼べる時代のなか生き抜いた人たちの物語であること。 そして、これはきっと切り離して考えるべきなんだけれど、が5人になったという最中に、バンドを組むも方向性の違いでバラバラになって苦しむ主人公の姿や感情と対峙しなければならなかったこと。 バンドメンバーを「仲間とは言えない」と、記者に告げた滝野くん。 その滝野くんと、「 」は全くの別人で、同一視することはできない。 けれど、滝野くんが安くんの身体から発される言葉と感情であるということに間違いはないから、時々苦しくなってしまった。 滝野くんは「空笑い」をするキャターだ。 周りの空気を壊したくないから、自分の気持ちが例え辛くても哀しくても、笑う。 彼の精神的なアンバランスさや、危うさを際立たせる印象的な滝野くんの「癖」だ。 一人では取り繕う必要がないから、一人の場面ではあまり笑わない滝野くん。 ただ、最後のシーンでひとりきりで笑う滝野くんは、諦念・歌が"忘れてもらえない歌"になったことへの感傷・哀しみ苦しみ これらの感情の全てが入り混じっているかのように思えた。 あまりにも辛い時に、笑うことで誤魔化す以外 分からないときの感情の発露のようでもあって、ひどく切なかった。 二幕の冒頭で、稲荷が見る「夢の夢」のシーンがある。 もしも戦争が起こらなかったとしたら 叶うはずだった"それぞれの夢"を 眠るときの"夢"で見るシーンだ。 滝野くんにとって床屋は、夢ではなく、お金を稼ぐための手段だった。 現に、台詞の中でも 麻子ちゃんが教師になることを、稲荷くんが作家として生計を立てることを、良仲くんがピアニストになることを 「夢でした」と言う中で、1人だけ 「夢なんかじゃないですよ〜」と、夢を否定するのが滝野くんだった。 そんな滝野くんは、Tokyo Wonderful Flyの"仲間"からは音楽は彼がお金を得るための手段と見做されていた。 現に、バンドをはじめるきっかけや、最初の頃はそうだったかもしれない。 ただ、戦況が悪くなっても音楽の近くにいて、最後の日もカフェに赴き、苦境のなかでも歌い、新たな音楽性を模索しようとし、音楽で生計を立てられるように工面し、ひとりでかつての音楽仲間をで待つ、そんな滝野さんの姿は「音楽好き」に他ならない。 「忘れてもらえないの歌」は戦中から戦後のジャズバンドを描いた物語だ。 戦前、日本においてジャズは踊るための音楽だった。 一幕の冒頭ののシーンのように。 そして劇中にも描かれたように、が禁止され、戦争が激しくなると、敵性音楽であるジャズ自体が禁止となってしまった。 しかし、それでもジャズを々に流れる、"心の中の音楽"は鳴り止むことがなかった。 いくら法で規制しようとも、人々の心までは規制できないのではないか。 空襲の日に必死にレコードを守ろうとした良仲くんの姿や、 招集令状 を持ってを訪れ、最後にレコードを聴こうとした稲荷くんの姿からも、私はそう、感じさせられた。 音楽と演劇は、その場にとどめることの出来ない芸術だ。 発された瞬間には消えてしまう、そんな芸術。 だけど、音楽と「記憶」は脳の仕組みの中で、不思議と強く結びつけられているのだと、ある論文には書かれてあった。 人は、過去に聴いた音楽を聴いた時に、その時の感情や温度、匂いなんかを思い出す。 文字や絵画にはない この特徴は、すぐに消えてしまう音楽を「忘れたくない」と人が無意識下で思うから、自然とそういう風になっていったんじゃないかと 私は思う。 だから、最高の音楽と演劇は、いつも思い出の中にある。 記憶に残したいと、強く願うことで記憶の中に留まりつづける。 あるいは、心を動かされたものというのは、例えその詳細を忘れたとしても、その破片が心の中に残っているものなのだと思う。 思い出といえば、麻子ちゃんの 「なんだってセピア色で、古いジャズでも流せば いい出来事だったと勘違いできるから」 という台詞がある。 「悲しいことに、人生は振り返る時のみが楽しみだから」という泥棒屋の台詞と重ねると、「思い出」は些細な悲しみを忘れて、振り返ってみるとといい出来事のように思えるものだから、早く現実を諦めて「思い出」にする方がいいよ、というようなニュアンスに感じ取れる。 記憶に残る音楽を残したい滝野くんが生きる"現実"は仲間からは拒絶され、皮肉にも「思い出」に生きることを勧められるのだ。 「忘れてもらえないの歌」で描かれる登場人物にとっての"現実"は、物語のなかで大きく変化する。 「なりたいものになれなかったことを、戦争のせいにできてよかったね。 」 このの言葉がこの物語の登場人物全員にも当てはまるように感じた。 "時代"を言い訳に、現実と向き合おうとしない姿が描かれる一方、物語の流れが大きく変容したのが、屋上のシーンの麻子ちゃんの独白だと思う。 「時代のせいにしないでくれる?あたし全部、自分で決めたことだから。 」「私、選んだの」「誰かや時代にそうさせられたなんて思ってない!」 麻子ちゃんの叫ぶ言葉は、"戦争のせい"で今の生活を選んでいるというメンバーの心に引っかかる言葉だったんじゃないかと思う。 このトリガーで、それぞれが自分の現実と向き合い、それぞれの未来を選んだ。 滝野くんは、その場に留まったかのように思えて、仲間と音楽を楽しむ未来を選んだ。 ただ、仲間は誰もそれを選ばなかった。 そして、滝野くんは孤独になったのだ。 この物語は、誰かが救われるようなハッピーな結末を迎えるわけではない。 「忘れてもらえないの歌」は、陽の目を浴びず、人々に忘れてすらもらえなかった歌の物語だ。 ただ、その中でレディ・カモンテが「忘れてあげる」と言った言葉は、きっと滝野くんの唯一の"救い"だったのだろうと思う。 もう二度とまったく同じ形では見ることのできない「音楽」と「演劇」。 それを「忘れたくない」と強く願う観客の心のなかでは、記憶として残りつづけることができる。 そして、「忘れてもらえないの歌」という作品を忘れてあげられる作品にすることができるのは、この目でこの作品を見た私たちだけなのだ。 滝野くんの「夜は墨染め」に対する哀しみを、「忘れてもらえないの歌」を忘れない、あるいは忘れてあげるということで、私たちは滝野亘という人物の心を救いたい、のかもしれない。 confi818.

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